財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)
2002年度IT教育改善モデル開発・普及事業
参加型オンラインデータベースを使った体験学習の実践
プロジェクトの目的
  • 背景
     インターネットを使った各種の学習では、子どもたちが調べたり体験したりした内容を、ネットワーク経由で他の仲間と共有することが前提となる。多くの場合、情報はウェブサイトに掲載される形で共有されるが、このためにはhtmlを理解してウェブページを作成し、そのファイルをサーバーに転送するという作業が必要になる。html技術そのものを学習の対象にすることも一考ではあるが、テクノロジーの進歩を考えると現時点で小学生を含む子どもたち全員がhtmlを理解し利用できるように学ぶというのは、学習時間が限られている中では、他の学習項目とのバランスからするとかなり重い負担になっていると言わねばならない。

  • 目的と目標
     本実践では、参加型のデータベースをオンライン上に用意し、子どもたちがウェブ画面経由で、文字、画像などを投入し、その結果を自動的にウェブ画面に表示できるようにする。この機能を生かし、ウェブ画面を利用した議論が出来るようにする。子どもたちが、自分たちで発見し、調べ、体験し、考えた中味を、そのままウェブ画面に投じることで、他の地域の仲間と容易に情報共有を果たし、ともに学びあうことが出来る環境の構築を目指す。

     その上で、水や食べ物を導入課題とした環境教育プログラムを題材に実践学習を実施し、どのような導きによって効果的な学習を提供できるか、そのノウハウ、工夫を収集し、実践例を積み重ねることを目指す。

  • 具体的な成果目標とその意義
     小中学校の総合的な学習の時間、あるいは郷土学習を通じた社会科、植物観察を通じた理科などの授業で、子どもたちに地域を観察する体験活動を与え、その結果をオンライン上のデータベース「地域たんけんひろば」(例)に投入蓄積する。その登録内容を、パートナー校との間で共有し、共通点、相違点などを比較しつつ、意見の交換や、再度の地域での体験活動へと発展させる。
     活用が進んだ段階では、各地での体験活動が蓄積された総合的な「子ども図鑑」が完成する。新しい利用者は、図鑑に掲載されている内容を検索、閲覧して、それをもとに、自分たちの地域での体験活動を企画し、体験し、情報を投入し、他の仲間と共有するという循環する新しい形の学びのモデルを提示する。

          (図:本プロジェクトが想定する学びの循環)
    体験、行動、観察、発見(Act) ←  課題発見、企画、立案(Think)
          ↓                  ↑
    まとめ、表現、発表(Present) → 検索、閲覧、調査、分析(Research)

     この学びのモデルでは、コンピュータとネットワークは、学びにおけるさまざまな段階をつなぐ貴重な役割を担う。時間と空間を超えて、離れた場所、異なる時期における、学びの過程を共有することを可能にする。子どもたちに対しては単なるウェブ画面として登場しているだけで、テクノロジーそのものの姿は子どもたちの眼前に姿を現すことも、テクノロジー学習を強いることもない。

     コンピュータを活用しつつ、その存在は限りなく透明になるという新しい形のテクノロジーの利用の仕方の一例を教育現場に提示する意義を本プロジェクトは持つ。

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