タカコのびっくりレポート

タカコが日本を離れてから、日々のできごとや見たこと聞いたことを、みんなにレポートします。お楽しみに!


びっくりレポート014号

10月10日(金曜日)

 ウォレアイ島の小学校。一年生から八年生までが勉強しています。放課後に低学年の子供たちがいっせいに校庭に出て、ヤシの葉でマットを編み始めました。床に座るときの敷き物となるだけでなく、家の屋根、壁、そしてバスケットにもできる島の必需品です=6日午後3時、ウォレアイ島で

 金曜日は、学校での授業はありません。地域活動の日と決められていて、子どもたちは地域の活動に参加します。地域の活動は男女別々になっています。

 今日の男の子の地域活動は、カヌー小屋の屋根の取り替えでした。

 活動は朝7時前から始まります。

 ファララップ島には、5つの村があり8つのカヌー小屋があります。メンズハウスとも呼ばれて、男たちがいつも集まり、重要なことは全部ここで決められる大切な場所です。そのカヌー小屋の中でも特別に重要とされている小屋の屋根を取り替えるのです。

 海辺から見ると、屋根は1番高いところで高さ8メートル、奥行きは20メートルほどもありそうです。横幅も10メートルはあるでしょうか。

 屋根は、ヤシの葉を編んだマットが何枚も重ねて置かれ、厚さ50センチもあるように見えます。今日はその右側半分を変えるのです。

 男の子たちだけでなく、大人たちも集まってきました。地域活動には大人も子どもも一緒に参加するのです。大人たちは、ファララップ島のすべての村から、そして隣のタガイラップ島からも来ています。

 古いヤシの葉を落とした屋根は、木と竹を組み合わせた骨組みだけになっています。

 そこに若者たちが27人横に並んで上っています。下から上に順番にヤシの葉をくくり付けて行きます。

 ヤシの葉は、長さが3メートル前後もあって、真ん中を走る太い軸の両側に細長い葉がさらに伸びています。この大きな葉を、軸にそって真ん中で半分に切り分けて、細長い葉を互い違いにおりこむと、片側に軸がついた細長いマットができます。

 今日は、来る人全員があみ上げたマットを5枚、10枚とかついできます。

 このマットを、つぎつぎに屋根の上にいる若者たちに投げ上げ、受け取った若者たちは軸の部分を上にして何段にも重ねながら骨組みにくくり付けて行きます。

 調子をあわせるような掛け声をみんなでかけていますが、ウォレアイ語なのでまったく分かりません。

 始めて1時間半ほどで、1番上までヤシの葉が積み上げられました。最後は、てっぺんにやや幅広のマットをかけて、長さ2メートルほどの木を横からくし刺しにして止めて終わりです。日本の神社の屋根に乗っている横向きの木(「鰹木」とよばれることもあります)とそっくりです。

 ビデオを撮りましたので、見てもらうことができると思います。

 午前9時前には作業は終わりました。

 大きななべ2つが運ばれてきました。なかは真っ白いご飯です。ヤシの葉も、バナナの葉も全てが緑色のウォレアイでは、真っ白なご飯はとても輝いてみえます。

 みんな、バナナの葉っぱを切ったり、ヤシの実を割ったりして、そこにご飯を取ってみんな食べています。

 大人たちには、タバコが配られています。1家族にタバコ1箱のように見えます。タバコは吸うだけではなくて、ビンロウジュといっしょに口の中でかむのです。

 最後に、小さな子どもを除く全員がカヌー小屋の前のヤシ林に腰を降ろして、次回の地域活動について話し合いました。

こどもたちはこうやって、地域の文化を身に付けて行くのです。

報告/大前純一

前のレポートへタカコびっくりレポート目次次のレポートへ


Copyright World School Japan Committee & ECO-CLUB, 1996. No reproduction or republication without written permission.
 この画面に掲載された記事・写真・イラスト等の無断転載を禁じます。すべての著作権はワールドスクールジャパン実行委員会とエコクラブ、ならびにそれぞれの著作物の作成者に帰属します。

Send feedback to CXZ00451@niftyserve.or.jp
ご意見、お問い合わせはCXZ00451@niftyserve.or.jpまで