世界のネットワーク作りに参画
ジュネーブでの世界情報社会サミット(WSIS)で

 情報社会サミットの200近いイベントの一つとして開かれたGSNAの会議。朝から夕方までびっしりの話し合いが続いた。
 ワールドスクールネットワークは、12月12日にスイス・ジュネーブで開かれた世界情報社会サミット(WSIS)の関連企画「Global School Networks Allianace」(GSNA)会議に招かれ、各国の仲間とともにこれから学びに関する世界のネットワーク作りを進めることを約束し合いました。

 WSISは、インターネットがこの10年間で急速に世界に広がったことを受けて、それぞれの国造りと情報化をどのように進めるかをさまざまな角度から議論する舞台として設定されました。
 この中で、学校などをネットワーク化して情報通信技術(ICT, Information Communication technology)を活用した試みを、国ごとに、あるいは組織ごとに展開してきた実績を、さらに有効に広げるために、それぞれの情報を共有し合おうと、グローバルアライアンス会議が企画されました。

世界各地から60人余りが参加
 呼びかけ元になったのは、欧州で学校のネットワーク化を進めているヨーロッパスクールネット(European Schoolnet)と、国連で情報教育を進めている国連スクールバス(UN SchoolBus)の2団体。これに米国、欧州、中東、アフリカなどの国の機関やNGOの代表60人余りが集まりました。
 アジアからは、フィリピンと香港のNGOが招かれました。ワールドスクールネットワークは、地域を限定した参加団体を持たないのですが、一応日本からの参加ということで運営委員の大前が加わりました。

 会議では、国単位で学校のインターネット接続がどのように広がっているかを、米国、欧州、アフリカなどが報告し合い、その上でどのような利用がされているのが報告されました。
 欧米各国ではほとんどの学校がインターネット接続されているのに、アフリカでは学校の90%がそもそも電気が来ていない、という報告もされ、いわゆる「デジタルデバイド」問題が、もっと根深い格差問題を抱えていることも指摘されました。

互いを尊重した緩やかな連合体に
 サミット会場に隣接する展示会場のGSNAのブース。WSNのロゴが左の壁に掲示されていた

 ともかくも、各地で取り組まれている教育のネットワーク化がまとめて話し合われる初めての試みだったので、アメリカの教育省の高官から、大学の研究者、NGOの活動家と多彩な人々が集まる、刺激的な出会いの場でした。
 当面は、このつながりこそが大事にされなければならないし、世界共通の単一のネットワークができるのではなく、個別のさまざまな取組みが連携する「連帯(allianace)」を作るのが一番であるということで意見が一致し、緩やかな連合体としての"Global School Networks Alliance"が発足することになりました。

 「みんなで春の最初の日を祝おう」(欧州)などという企画がある一方で、「英語ばかりで展開していいのか」「学校教育だけでなく、社会教育の分野も含めるべきだ」など議論は尽きるところを知らず、朝9時からの議論は昼食時間も続き、午後6時前にようやく一応の結論にたどり着くという経過でした。

異言語、多国籍の活動は「やっぱり難しい」
 国が関与するネットワークでも、国境を越え、言語圏を超えた交流については「翻訳を考えたらとてつもないコストなので、大変」(コスタリカの参加者)など壁が大きいことが指摘され、ワールドスクールネットワークがボランティアの支えによってこの異言語交流を実現していていることには大きな注目を受けました。

 また会場で、ワールドスクールの知恵図鑑のソフト一式を収めたCDも配付しました。本会議でのテーマの一つも、だれでも自由に利用できる「オープンソース」方式のソフト利用であったこともあり、オープンソース方式で開発された参加型オンラインデータベースのサンプルにはみんなが大きくうなずいていました。

 世界の仲間とつながりつつ、子どもらの体験を出発点に地球的視野での学びを深める活動を展開していくことというワールドスクールネットワークの価値を、改めて確認できた会議でもありました。
 これからも世界の仲間とのつながりを重視して、ワールドスクールネットワークは事業を展開していこうと思っています。 (大前純一記 2003年12月15日)

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