知恵だより 114号

Jan. 4 2000

富士山が見えた

富士山が夕日の中に浮かび上がりました=渡良瀬遊水地で

2000年1月4日 気温:2度 天候:晴時々曇り 風向き:北東
出発地:渡良瀬遊水池旧谷中村慰霊碑=北緯36度14分11秒/東経139度39分15秒
到着地:久喜市=北緯36度03分46秒/東経139度39分34秒
歩いた距離:25Km

 僕は毎日のように、日本のいろんな人に出会っているだけでなく、日本の精神ともいえるさまざまな光景にも出会います。今日はついに富士山を見ました。東京がすぐそこに迫っているのを感じます。

 知恵めぐりの旅の一日目、大きな夢に向かって第一歩を踏み出してとてもうれしかったのを思い出します。オホーツク海に出てところで初めて、内容のある出会いを経験しました。青森に向けて北海道を出たときは満月でした。新潟から雪をかぶった三国峠を越えて雪ない群馬県に出ました。それぞれが感動的な瞬間でした。昨日、またそんな感動を覚えました。

 渡良瀬遊水池のへりにそって歩きながら、沈みかけている太陽に目を向けました。ヨシ原とその南に広がる山の向こうに、午後の冷たくなり始めた風の中で、太陽は輝いていました。南西の方向にある山が富士山と気づいて、もう一度確かめました。そうです、確かに富士山です。くっきりしたその姿をはっきり確認できました。富士山なのです。

 富士山は日本で一番高い、そして人々が敬いつづけてきた山です。日本とその自然のシンボルともなりました。晴れた日には、東京から南西方向にそびえる富士山を見ることができます。今、東京は富士山と僕との間にあるはずです。まるで石を投げれば当たるほどの近さに思えます。富士山と沈む夕日をじっと見つめていると、東京はほんのすぐ先です。約1600キロを歩いて、東京をはじめて目にしたのです。

利根川を渡りました。東京の近づいたことをここでも感じました

 今朝、渡良瀬遊水池を出発したときは、もやがかかっていて富士山を見ることはできませんでした。まだ農村の色を残している場所と、東京を中心として近隣の各県に広がっている住宅街が混ざった埼玉県を、僕は今日目指したのです。畑や水田の数も面積もどんどん減ってきました。畑では、キャベツやネギやダイコン、ホウレンソウが作られています。秋まきコムギも植えられて春の収穫を待っています。今日の夕方には、畑と水田はほとんどなくなり、住宅地と空き地の連続になりました。

 もうこの先には、埼玉県と東京都しか残っていません。関東地方の都市のなかで、何を見つけることができるか、ちょっと心配になってきました。

 みんな、僕は何に目を向ければいいでしょうか。教えてください。

 東京が、目の前に広がります。

 グレッグ

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